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Nexalコラム

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今後の百貨店業界

今年に入ってから数社の百貨店さんへ出向かせてもらった。 どこも昨年度比ではマイナスとなり、今後の戦略・店舗誘導施策が鍵となる。
ECサイトのオンラインショップの売上は、、というと全体売上から見るとほんの数%となり、やめてしまいたいという意見、今後も続けるべきという意見等々、戦略の見直しが急務となる。
まずどこから始めるべきか。 母親世代、50代後半から60代・70代の百貨店に対するブランドイメージと私の年代30代・40代の百貨店に対するブランドイメージは随分と変わってきていると感じる。
恐らく、一番始めにデパートに行った経験は、小さい頃に母親または家族に連れられて・・・という意見がほとんどだろう。その時の体験として「楽しかった」・「また行きたい」という思い出が強く残っているはずだ。
母親から子世代へ、またその下の世代へと代々、体験が伝えられつつ百貨店に対するイメージは変化している。
母親世代が百貨店に対して持つイメージは、 ・斬新な ・高級な ・エレガント ・高いコーヒーをわざわざ飲みに行く ・売っている商品の入替えから季節を感じる、 ・ファッションの最新情報を得るために行く という印象だ。百貨店やデパートと言えば常に最先端を走っていたのである。
しかし、母親世代もファッションに対するイメージが変わってきている。 一昔前は、安かろう悪かろうというイメージが固定化していたが、ユニクロの購入者も若者からだんだんと高年齢化し始めている。 つまり、今まで百貨店でしか衣服を購入しなかった世代が、安くても良いものであれば購入する傾向になってきているのだ。
また、ユニクロの店舗には足を運ばないが百貨店の中にあるというだけで信用にも繋がり、客層が変わりつつある。(若者層を取り込む目的だけと思われがちだが・・)
またデパ地下ができたことで、百貨店のブランドイメージが変わったと言っても良いだろう。 高級な・特別なという印象から、 日々の食材=生活に密着した、というイメージに変わった。
特に弁当売場での時間割を目的に、日々地下には足を運び、来客数も増えていった。最近の傾向としては、お取り寄せグルメが人気だ。お中元・お歳暮だけだと思ったら大違い。割合はブログで書けないが、自分のために購入する人がかなり増えている。
上記のような傾向から、課題は若者に対する百貨店ブランドをどう訴求し、購買促進に繋げていくべきか。特に今まで百貨店・デパートに接点がなかった若い層に対しては、どこも苦戦している。
クローズドループマーケティングの考え方から、百貨店はオンラインショップの会員、モバイル会員、リアルでは友の会、またはカード会員、これらの会員に対するインダイレクトエクスペリエンスを向上させるためのクロスメディア戦略が必要だろう。
また、リアルのエリアマーケティングとの組合せ。 オンラインショップは、誰のために、どのようなタイミングで、どのような商品をどのような体験や価値を生むのか整理し、今後の戦略を練らないといけない。
単純に一般的なECサイトと同じことを行っても、生き残るのは無理だ。だったらやめてしまった方が無駄なコストを使わなくて済む。 百貨店やデパートが運営するオンラインショップだからこそできる内容を考えないといけない。
今後の百貨店がどのような戦略を立てていくのか、乞うご期待を。。
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